Photographer Chihaya Kaminokawa 神ノ川智早

神ノ川智早

神ノ川智早

NEWS

Six days in Seoul

2011Sat05.28

6日間、撮影のお仕事でソウルへ。以前も訪れたことがあるから、すこしなつかしく景色をながめた。私はふだんフリーランスで働いているので、毎日初めての場所へ行って初めての人と出会って仕事をする。だけど今回は、毎日同じ顔ぶれで一日中移動してすごした。おはようと笑顔で挨拶して一日が始まり、ご飯を一緒に食べ、時々個人的な話をしたりする。お互いに気を使ったり、好きになったり飽きたり、頼りあったりする。その繰り返しの毎日。こうやってずっとずっと過ごしていくのも悪くないかもしれないと思えた。

2011Tue05.17

DHCの会報誌、「みんな、げんき?」を隔月で担当させてもらっています。今月は岐阜の農家、「しいたけブラザーズ」を撮影しました。
しいたけはどれも同じ、ではなかったのです。今では希少になった原木栽培のしいたけを無農薬で作っているしいたけブラザーズ。
名前だけ聞くとほのぼのしていてふふふと笑ってしまいますが、ご本人たちは全然ほのぼのしていませんでした。兄弟3人共に180cm以上、大きな体に立派な筋肉で毎日熱くしいたけのことばかりを考えて働き、苦労もとてもおおいけれど、じっくりと時間をかけて本当においしいものをつくっていらっしゃいました。
早く大量に簡単なものを、という価値観と、遅くても少しでもいいから記憶に残るものをという価値観、どちらも流れとしてあって、どちらを選ぶのかは自分で決められます。出来るだけ、記憶にのこるものを選んでいきたいと思いました。

人の魔法

2011Tue05.17

ほぼ日刊イトイ新聞で販売しているニット商品の生地を編む、工場の社長さんを和歌山まで撮りにいきました。『魔法のように編まれていく生地』のお話がこちらから読めます
でも、どんな魔法のような技も機械も、同じ人間が作っているんですね。どんなものも、こつこつ続けて、心を砕いて、愛情もって作れば、自分だけの魔法のようなものにいつかなるのでしょうか。

2011Mon05.16

ついこのあいだまで柔らかく咲いていた花が散って、優しい色だった新芽も色濃く、たくましくなりつつあります。時間はこくこくと流れています。
3月にあった大きな地震で震災にあわれた方々、避難中の方々に、こころからお見舞いを申し上げます。今までそこにあったふつうのもの、でも大切なものが無くなった辛さや悲しさを、多かれ少なかれ世の中のいろんな人がいろんな立場で感じていて、それと向き合っているのだと思います。ときどきは希望がわいたり絶望的になったり、受け入れたり戦ったりしながら。私は、世の中で何が起きてるかを知り、自分に出来る事を探して実行し、後は本当に日々の仕事をきちんとして暮らしていこうとおもっています。そして好きなものは好きと正直に言い、行ってみたいところへ行き、やってみたいことをする。そうやって、生きていくしかないなと思います。どれも当たり前の事だけれど、ほんとうに心からそうしていくと何かを変えたり引き寄せたり、前向きなことがあるのではないかな、と。

冷蔵庫の中

2011Mon05.16

Ku:nelで、人様のお家の冷蔵庫を覗き、バシバシと写真をとらせてもらうお仕事をしました。東京で3つ、京都にてひとつ。どの冷蔵庫も中身がぴしっとそれぞれのやり方で整理整頓されていて、それを見るたびに家に飛んで帰ってすぐに我が家の冷蔵庫もきれいにしてやりたい!という衝動にかられました。冷蔵庫もお部屋も頭のなかや心の中も、もしかしたらおんなじ様子なのかしらと思うほど、みなさんそろって芯のある、きりっとした方々ばかりでした。